産業廃棄物収集運搬許可は名称の通り、産業廃棄物の収集と運搬をするための営業許可です。
リサイクルショップなどへ不要品処分を依頼する場合は、廃棄物に関する必要な許可を取っているか確認してください。
一般家庭から出る不要品を処分する場合は、一般廃棄物処理業の許可を取っている必要があります。
リサイクルショップや買取業者は、廃棄物に関する営業許可を何も取らずに営業している所もあるので注意しましょう。
廃棄物には、産業廃棄物と一般廃棄物の2種類があります。
リサイクルショップに不要品処分を依頼する個人の場合は、家庭系一般廃棄物を引き取って貰えるかが重要です。
家庭廃棄物は以下の7種類があります。
参考:東京都環境局「一般廃棄物の概要」
ご家庭の廃棄物を処理する場合は、産業廃棄物収集運搬許可ではなく、一般廃棄物処理業許可や市町村の委託が必要です。
産業廃棄物収集運搬許可を持っていれば何でも処分してくれると思い込む方が多いので注意してください。
廃棄物に関連する営業許可は主に次の4種類があります。
一般家庭からの廃家電や粗大ゴミの回収に必要なのは一般廃棄物処理業の許可です。
違法に回収している業者を利用すると、不法投棄や不適正処分をされる恐れがあるので注意しましょう。
廃棄物の品目によっては、適切な許可を取っていない業者も多数存在します。
たとえば中古車買取店の場合は、産業廃棄物収集運搬許可を取らずに顧客から廃車にする自動車を引き取って収集運搬していることが多いです。
最終的には自動車の解体を専門にしている業者へ処分を依頼する流れになりますが、厳密に言えば無許可で収集・運搬する行為は違法です。
しかし、廃棄物の品目によっては警察などが厳しく取り締まりをしていないため、無許可で引き取り行為をしている業者がたくさん存在します。
一般廃棄物処理業の許可も、取り締まりが厳しくないため白昼堂々と無許可営業している業者が散見されます。
住宅街で「不要品を回収します」などと大音量でアナウンスしながら徐行運転している軽トラックは大半が無許可の回収業者です。
参考:環境省「いらなくなった家電製品は正しくリユース・リサイクル!」
産業廃棄物収集運搬許可は、管轄する都道府県知事の許可を得なければなりません。
一方で、一般廃棄物処理業の許可は、管轄する市町村長の許可もしくは委託が必要です。
廃棄物に関連した営業許可は、種類によって許可する行政庁が異なります。
そのため、廃棄物に関する複数の営業許可を得ている業者は少ないです。
業務に必要な許可をしっかり取っているかを見極めるようにしましょう。
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