リサイクルショップと質屋は似ていますが、できることと必要な営業許可が違います。
以前は質屋の方が査定と鑑定の精度が高いと言われていましたが、時代の変化で質屋の需要が減少しています。
最新の業界動向も含めてリサイクルショップと質屋の違いをまとめました。
リサイクルショップは商品を買取してもらい、手続き完了後は原則としてキャンセルすることができません。
所有権がすぐに業者へ移る買取とは違い、質預かりは一定期間内に取り決めした代金を返せば商品が戻ってきます。
商品を担保にお金を借りる流れで、期日までに返済がなければ質預かりした商品は質屋の所有物になって取引が完結します。
キャッシングとは違い、返済しなければ担保に入れた物を失うだけで済むのが質預かりの特徴です。
→基本、売却後の返却・キャンセル不可。
→商品を担保にお金を借りる。期間内に代金を返せば商品が返される。
質屋営業法で年率の上限が109.5%に定められています。
実際には上限より低い水準に設定されていますが、借入金利より格段に高いので注意しましょう。
質預かりの期間は最大で3ヶ月です。
期間に応じて5~10%ほどの手数料を上乗せして返済すれば質入れしていた商品が返還されます。
手数料は質屋によって違うので、事前に確認してください。
質屋は、質屋営業の許可と古物営業の許可の2つが必要です。
リサイクルショップに必要なのは、古物営業の許可のみです。
質屋は商品を担保に入れる質預かり(質入れ)の他に、通常の買取もすることができます。
買取には古物営業の許可が必要で、質預かりは質屋営業の許可が必要になるという決まりです。
そのため、古物営業の許可しかないリサイクルショップが、質預かり(質入れ)をすると違法になります。
昭和から平成初期の頃はリサイクルショップより質屋の方が主流でした。
また、質屋営業許可が必要で質入れはより高度な査定技術を求められることから、リサイクルショップより質屋の方が格上だと見られる傾向がありました。
質屋が全盛期だった頃は、今と違って消費者金融やクレジットカードのキャッシング、カードローンなど手軽な借入サービスがあまりありませんでした。
そのため、お金に困るとブランド品や宝石などを質入れして資金調達する需要が高かった歴史があります。
その後はコンビニATMを利用したキャッシングなど便利で手軽な資金調達法が増えていき、次第に質屋の需要が減少していきました。
質屋は駅の近くなどで財布やカバン、腕時計、宝石などを扱う小さい店舗が多くありました。
時代の変化で質預かりの需要が減少し、大型のリサイクルショップが普及して現在の状況になりました。
大型リサイクルショップが増えて競争が激化しているため、昨今は質屋よりもリサイクルショップの方が高価買取になることも珍しくありません。
買取できる商品の種類も豊富なので、不要品を処分したいのであれば昔ながらの質屋ではなく、成長を遂げているリサイクルショップの買取サービスを利用するとよいでしょう。
商品を担保に資金調達したい場合は、質預かりができる質屋をご利用ください。
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